カレー風味の新玉ねぎのマリネサラダ2018年05月02日 12:14

本日の日替わり料理は・・・


  カレー風味の
    新玉ねぎのマリネサラダ 230円


新玉ねぎ料理はもう1品あります。


  冷奴新玉ねぎめかぶのせ 230円


酢漬けにした新玉ねぎとめかぶを、冷奴にのせてあります。ちょっとだけお醤油をかけて食べるとおいしいです。


玉ねぎは血液をサラサラにすることで有名ですが、玉ねぎに含まれているケルセチンという成分はご存知ですか?

ケルセチンは、血圧上昇を抑え、コレステロール値を下げ、生活習慣病や認知症を予防してくれるんですよ!

なので、ぜひこのカレー風味の新玉ねぎのマリネサラダや、冷奴新玉ねぎめかぶのせを食べてください(^_-)-☆

それと、

人気で最近たびたび登場していて、お酒にもご飯にも合う・・・


  大根とひき肉の八丁味噌炒め 230円


あと、

土日祝の限定メニューですが、GW期間中は連日ご提供することに決定した・・・


   キムチーズ豚ッカルビ 650円


自家製のお漬物も用意しました。


    5種野菜の香味漬け 200円


キャベツ・みょうが・きゅうり・にんじん・大葉の、5種類の野菜が漬けてあり、香味野菜のみようが効いているので《香味漬け》と命名しました。

さっぱりしていて、おいしいです♪


ということで、GW期間中も定休日の火曜日以外は休まず営業している咲々餃子でした~(^^)



ここからはマスターのぼくが好きな映画を紹介する『サクシネマ』になります。

マイベスト洋画を10本挙げろと言われたら、これははずせないなと思える映画を観ました。


      『リトル・ダンサー』


あまりの感激に、2度観ました。だから、ここから長文になります。

喜・悲・怒・嘆・恋・夢・愛・・・すべてが詰まっている映画です。

とくに子を持つ親の方にオススメです。

あらすじを簡単に言えば、

イギリスの田舎の炭鉱町に住む11歳の少年がバレエに目覚め、やがてロイヤルバレエ学校への入学を目指すようになる・・・という映画です。

ですが、

物語はそんなにバレエ一辺倒ではありません。なんなら、バレエの技術うんぬんなどどうでもよく、中身は一貫して《それぞれの人の気持ち》を描いた映画です。


主人公のビリーを取り巻く人々はみんな複雑です。

父のジャッキーと歳の離れた兄のトニーは、現在長期のストライキ中の炭鉱労働組合のリーダーで、警察とやり合ったり、お金欲しさにストに参加しないで仕事に出る炭鉱夫仲間を非難する、町では有名な過激な存在。


母はすでに他界してしまっていて、ビリーは母からもらった《18歳のビリーへの手紙》を暗記してしまっているほど、何度も読んでは大事にしています。


ビリーの祖母は軽度の認知症で、食事などの日常の世話はビリーが看ています。


町の体育館にはボクシング教室があり、ジャッキーはビリーに《男は強くなくてはダメだ》の信念のもとに、なけなしのお金をはたいてそこに通わせているのですが、ビリーはボクシングにはまったく興味がなく、その体育館の片隅で行われているバレエ教室に感心を持っています。


  バレエに興味がありすぎて、
     めっちゃ至近距離で見学するビリー


"Why don't you join in?"(いっしょに踊ったら?)

と生徒のひとり(↑の画像右の女の子名前はデビー)が声をかけてきます。

デビーはバレエの先生のウィルキンソンの娘です。


    ちょっとやらせてみたら・・・


当然、まだ何もできないものの、ウィルキンソン先生はビリーの素質に気づきます。

このデビーとウィルキンソンも複雑です。

デビーはすぐにこのビリーに恋心を抱きます。ウィルキンソン宅にビリーが用事で行ったときに、


    ふざけてこんなことになり、


デビーはビリーも私のことを好きに違いない・・・と思うようになりますが、

じつはビリーはまだ異性に興味がなく、

まったく言い寄って来ようとしないビリーに、デビーは自分から、

「私のこと好き?」

と聞いたりします(女の子は男の子より早熟ですよね)。ですが、ビリーは何事もなかったかのように、

「さあ、考えたことないけど」

こんな返答。すると、デビーは幼いなりにビリーの関心を惹こうと思ったのか、

「私のアソコ見たい?」

いきなりそんなことを言います(^_^;)

それで初めてビリーはデビーの気持ちに気づいたのか(遅っ!)、

「見なくても好きだよ」

そんなほほえましいやりとりがあります(笑)


そのデビーの母親のウィルキンソンも複雑です。彼女は自分がバレエダンサーになりたかったのだけれど、その夢は叶わず、いまは炭鉱町のボクシング教室の片隅で、うまくもなく、それほどやる気もない生徒たちにバレエを教えているだけの、言わば《落ちぶれた人生》だと自覚し、諦観しているのです。

そこに、ビリーが現れたのです!


  ビリーにはマイケルという親友がいます。


画像を見ておわかりでしょうが、女の子みたいに美形の男の子です。

マイケルはビリーがバレエを始めたことを知って驚きます。バレエって女の子がするものだろ?、って。

あるとき、ビリーがマイケルの家に遊びに行くと、マイケルは女装をして出てきました。驚くビリーに、マイケルは言います。

「お父さんも、時々女装してるんだ」

マイケルはバレエを始めたビリーが自分と同じ人種だと勘違いし、自分の秘密を打ち明けたのです。

ね、またまた複雑でしょ。


 親友があっち系だと知っても友情は壊れず、
   チュチュをつけさせてあげて
     バレエを教えてあげたりするビリー。


いろいろあって、

自分の息子がボクシングじゃなくバレエをやっていることを知って激怒するジャッキーでしたが、ビリーが踊る姿を見てこう思うのです。

〈あんなに生き生きとした息子の姿は初めて見た・・・〉

ジャッキーはビリーの夢を叶えてやるために、ストをやめて仕事に出ます。いままでさんざんそんな奴らのことを《裏切り者》となじってきたジャッキーへの風当たりは強く、


    息子のトニーにもなじられます。


ですが、ジャッキーは泣きながら言います。

「ビリーはまだ11歳の子供なんだ。俺にはもう将来など何もないが、あの子にはまだ将来がある。その夢を叶えてやりたいんだ。ゆるしてくれ・・・」

またまたいろいろあって、

ビリーはロイヤルバレエ学校に合格します。


 いつも怖かった父と抱き合って喜ぶビリー。


長々書きましたが、ここに書かなかった他のことでも、すごく感動的なことがいくつもありますので、ぜひ観てください!


気持ちのままに、ウィルキンソンといっしょに
  バレーというより、ダンスするシーンも最高!


最後に印象的だったやりとりを書いて、この長い映画紹介を終わりにしたいと思います。

ビリーはロイヤルバレエ学校に入寮するために、町を離れることになります(ここでの父と兄との別れも泣けます)。

そのときに、ずっとそこで待っていたふうなデビーが、

「さよならビリー」

と声をかけるのですが、ビリーは軽く、

「じゃあね」

と言うだけで行ってしまうのですが、

「ヘイ! ダンシングボーイ!」

とマイケルが家の前から声をかけると、ビリーはダッシュで戻って来て、


   マイケルの首にかるくキスをして


別れを告げるのですが、

そのときの↑の画像左のデビーのせつなそうな表情がかわいそうでした。

〈私には握手すらなかったのに・・・(T_T)

そんな声が聞こえてきそうで。

11歳の少年には、まだ 恋 < 友情 だったんですね(*´ω`*)

最後の最後に、

25歳になり、ロイヤルバレエ団のプリンシパルとなったビリーの姿をロンドンの劇場に観に行くジャッキーとトニーのシーンがあります。

席に着くと、そこにはすっかりあっちの人になったマイケルもいました。その隣には、恋人らしい男性も座っています

かの有名な白鳥の湖の曲が流れるなか、ビリーが出てきて跳躍します。




それを見るときの父のジャッキーの表情にもう涙、涙(TдT)

ぜひぜひ観てください!(*´∀`*)

スミノフレモネード2018年05月04日 12:02

当店のレギュラードリンク(お酒)で、


      スミノフレモネード


というのがあります。

これは人気のウォッカ『スミノフ』をベースにしたカクテルなのですが、味は4種類用意してあります。


  値段は各430円で、画像左から・・・

スミノフレモネード
スミノフブルーレモネード
スミノフオレンジレモネード
スミノフピンクレモネード

です。

いままでは3種類だったのですが、今季からはスミノフブルーレモネードが加わって4種類になりましたヽ(=´▽`=)ノ

さわやかで飲みやすいお酒ですので、一度飲んでみてください。飲んだ方はかなり高い割合でリピートしてますよ♪



ここからは、最近毎回なのですが、今日も映画をご紹介したいと思います。

ロマンチックなラブストーリーな映画で人気な1本、それは・・・


    『ノッティングヒルの恋人』です。


相当昔に観たことがあるのですが、久しぶりに再鑑賞してみました。

あらすじをささっと。

歩いている恋人の肩のところになめくじみたいな虫がのっているのを見つけ、それを取ろうとしたら、それは・・・


   蛭(ヒル)だったんです!(lll ̄□ ̄)


「・・・あんたまさか、『乗ってるヒルの恋人』って言うつもりじゃないでしょうね(=_=;)」(←アナタのすかさずなツッコミ)

い、いや、そんな・・・ヽ(;´Д`)ノあたふた

もとい、

あらすじをささっと。

バツイチで恋人のいない、いかにも儲かっていない旅行書専門の古本屋を営んでいるウィリアム(ヒュー・グラント)。彼の店に人気女優のアナ(ジュリア・ロバーツ)がひとりでやって来ます。

ウィリアムはアナの大ファンで、

え? え? マジか? なんてことだ!\(◎o◎)/

って、なります。

ですが、そこでは何もなく彼女は店を出て行ってしまうのですが、飲み物を買いに外に出たウィリアムが、街角でアナとぶつかり、持っていたオレンジジュースを彼女の服にかけてしまったことがきっかけになって、ふたりの関係が他人から恋人へと急展開を見せるのですけど・・・。

これはね、

ひとことで言えば《男の夢》を描いた映画です(*´ω`*)

スクリーンの向こうの憧れの人と偶然出会い、おたがいに惹かれあう・・・なんてこと、あったら最高ですけど、ないですよ、まず(笑)

だってね、

オレンジジュースがかかってしまったアナの服の汚れを取って乾かすためにと、すぐ近くにあるウィリアムのアパートメントにアナが行き(これもまずありえないですよね。女優さんが素人の家に来て服を乾かすなんて)、

あたふたしながらも、必死になってなんとか服の汚れを取り、乾かしたウィリアムに、アナはいきなりキスをするんですよ(@_@;)

ないわ~~、でしょ┐(´~`;)┌

そもそも、


 こんなステキな容姿の男が、


バツイチなのはともかく、恋人のいない冴えない男・・・という設定なのが、ちょっと違和感あります。

でもね、

じつは、ぼくはこの映画、このヒュー・グラントが出ているからまた観たくなったんです。

ぼく、

男女関係なく、タレ目の人が好きなんです(*^_^*)

だって、タレ目の人って、いかにもやさしそうに見えるでしょ。


  おじさんになったヒュー。
   タレ目は健在です。


パンダだって、目のまわりの黒の模様が、


 こうしてタレ目風だからかわいいんであって、


もしパンダが、


      こんなツリ目だったり、


     こんなギロリ目だったら、


いまみたいなパンダ人気はないと思いませんか?(*´艸`*)

話が脱線しましたが、

リアリティがなくても、映画『ノッティングヒルの恋人』は素直に楽しめる、ステキな恋愛映画ですので、もしまだ観てない人がいたら一度ご覧になってみてください(^o^)

擬人化な話2018年05月07日 12:25

まずはいつものように、本日の日替わり料理の紹介をします。

今日の日替わり料理のテーマカラーは緑です(^o^)


     ししとう串焼き 100円


 ほうれん草のガーリックバター炒め 200円


    ニラもやし塩ダレ炒め 250円


ってことで、

ここからは雑談です(●^o^●)

私事ですが、先日ネットショッピングでこれ↓を買いました。


        フットピロー


仕事柄、ずっと立っている時間が多く、寝ていてふくらはぎや太ももがつったりするのが頻繁なので、足を高くして寝るための枕を買ったのです。

凹のところに両足を置くわけなのですが、朝起きると、たいていフットピローくんは布団の上にはおらず、布団外に転がっています(>_<)

え? ぼくの寝相(足癖)が悪いんだろ、って??

そうかもしれませんが、ぼくはこう思うのです。

先日、これ↓を観ました。


        『美女と野獣』


美女と野獣のバックで、時計や燭台やティーポットも踊っているのが見えますか?

彼らは野獣と同じく、魔法によってそうされてしまった人たちです。

ディズニーのアニメでは、こんなふうに時計やカップといった《物》がよく擬人化されて描かれていますよね。

その影響で、

ぼくは、こんなふうに・・・


      先が破れた靴を見たら、


〈ディズニーアニメだったら、あの靴しゃべりだすな〉

と、つい思ってしまいます(*´艸`*)

話をもとに戻しますが、

ぼくのフットピローくんが、夜通しぼくの足を乗せつづけてくれないのも、

ぼくの寝相(足癖)が悪いのではなく、

フットピローくんが、

〈なんで俺がこんな中年のおっさんの足を毎晩乗せなきゃいけないんだよ。あ~あ、若くてかわいい女性に買ってもらいたかったなぁ。よし、今日も布団から脱出だ!( ̄へ ̄井)

とばかりに、ぼくの足を払いのけ、布団から転がり出ているのではないかと思うのですが、

皆さんはどう思いますか?(*´∀`*)

半熟味玉2018年05月09日 13:52

本日の日替わり料理は、数日間かけてダシを吸わせた・・・



      半熟味玉 150円


それと、今日は寒いので・・・


  きのこと野菜の玉子スープ
       (春雨入り、塩味) 350円



映画の話なのですが、

タイトルが気になってその映画を観ることって、けっこうあると思うんですけど、まさにそれで観たのが・・・


   『死ぬまでにしたい10のこと』


アン(サラ・ポーリー)は、23歳にして2人の娘の母親です。住まいは母親の家の裏庭にあるトレーラーハウスで、失業中の夫とまだ幼い娘たちと貧しく忙しい毎日を過ごしていました。


ある日突然、彼女は激しい腹痛に襲われて病院に運ばれます。その際の検査の結果で、医師から余命2ヶ月の宣告を受けます。癌でした。若さのせいで進行が早く、すでに全身に転移してしまっていて、もう手の施しようがないと言うのです(lll ̄□ ̄)


アンはこのことを誰にも打ち明けないと心に決め、人生の最後の2ヶ月で自分がしたいことは何かをノートに書き出します。それは10個あり・・・


1.娘たちに毎日「愛している」と言う
2.娘たちの気に入る新しいママを見つける
3.娘たちが18歳になるまで毎年贈る誕生日のメッセージを録音する
4.家族とビーチに行く
5.好きなだけお酒と煙草を楽しむ
6.思っていることを話す
7.夫以外の男性と付き合ってみる
8.誰かが私と恋に落ちるように誘惑する
9.刑務所にいるパパに会いに行く
10.爪とヘアスタイルを変える


この10個なのでした。

7番目と8番目に関しては、人生の最後の貴重な時間をそれに費やすかな??と疑問に思うし、この映画のネットでの評判が悪いのもここにあります。

ですが、アンは17歳のときに恋した相手とあっという間に夫婦になり親になったので、まあ、

〈いまの夫以外と恋をしていたらどんなんだったんだろう・・・〉

という、普通の人より少ない青春のページを、最後に数ページだけ増やしたいと思ったのかもしれません。共感はできませんが、まったくわからないというわけでもありません(*´ー`)

そして、実際にアンは夫以外の人と恋をし、愛し合います(↑の画像左上)。

夫が気に入るかどうかは考慮せずに、自分の代わりにママになってくれそうな女性を家に食事に招きます。

こういうアンの行動は、いくら余命いくばくもないとはいえ、ちょっと身勝手な気もします。しかもアンの夫は、家族想いで善良なナイスガイなんですよ(#゚Д゚)

ですが、

23歳という若さで余命2ヶ月だと言われたら、身勝手で、非常識、不倫理な行動を取りたくなっても、おかしくはないのかなぁ・・・って。

興味ある方はご覧になってください。号泣を誘うようなつくりになってはおらず、ちょっと予想外な展開だと思いますので(*´ー`)


最後に劇中で出て来た英語をひとつだけ紹介します。

朝、ばたばたしているなか、アンが夫にこう言います。

"I gotta get to work."(仕事に行かないと)

この英語文を見て、あれ?って思いません?

《go》じゃなくて《get》なの?って。 

もちろん《go》でもいいんです。ですが、《get to work》には《仕事を始める》とか《仕事にとりかかる》という意味合いがあるんです。

だから、

休憩後に、「さあ仕事すっか!」みたいなときには、

"Let's get to work!"

と言えばOKです。もちろん、

"Let's start work!"

でもいいんですけどね。でも、始めることを言いたいときに、《start》ではなく《get》で表現すると、なんかネイティブ感でません?(*´艸`*)


ちなみに、学園物の洋画で、先生が授業の準備ができていない生徒たちにそれを促すときに言う定番のセリフは、

"Let's get started!"(さあ、始めるよ!)や、

"Why don't we get started?"(始めよう!)です。

ああ、

英語がペラペラになる道具をドラえもんがくれないかなぁ・・・(*´ー`)


 英語版のドラえもんとのび太の
       最初の出会いのシーン


ドラ 「君は年寄りになるまで不幸のまま死んじゃうんだ
のび 「何だって!!」

ドラえもん、まあまあショッキングで失礼なことを言っているのに、表情がまるで世間話でもするかのように涼しげですね(ノ´Д`)

トマトと玉子のオイスター炒め2018年05月10日 12:26

本日の日替わり料理は炒め物、煮物、サラダ風と、盛りだくさんです♪


  トマトと玉子のオイスター炒め 250円


     かぼちゃの煮物 200円


  ごぼうと鶏肉のごま風味サラダ 230円


ここからは雑談になります(●^o^●)

今朝の新聞で、『変身』などで知られる作家フランツ・カフカが、超ネガティブな性格だったという記事を読みました。

ネットで調べると、カフカはマジでマイナス思考だったことを証拠づける、いろんな人に宛てた書簡が残っていました。

ぼくは『変身』しか読んだことがありませんが、たしかにあの話もネガティブ感が満載でした。ご存知でしょうが『変身』はこんなお話です。


   カフカの『変身』の冒頭(漫画版)


ある朝、グレゴールが目覚めると、自分が醜い巨大な虫になっていて、当然家族が驚愕し、恐怖し、それが息子の変わり果てた姿だと認識しても、やはり愛することはできず、部屋から出ないように閉じ込め、最後はグレゴール自身も、家族も、彼が死ぬことを望むようになり、そして・・・

というお話です。

ぼくは、この奇妙な物語を20代に読み、そしてなんだか触発され、これを模倣した短編小説を書いた記憶があります。

ぼくのその小説のタイトルは『布団』で、主人公の《ぼく》は、ある朝目覚めると、自分が布団そのものになっています(笑)

母親が部屋にやって来ると、息子の姿が見えません。《ぼく》は母親に懸命に声をかけるのですが、それはもちろん心の中の声でしかなく、母親には届きません。

母親は息子は出かけたものだと思い、天気がいいからと布団を干します。

《ぼく》は日光にあたりながら干されることの心地よさを体感し、布団を取り込む際に母親に布団叩きでパンパンと叩かれることの、このうえもない快感に感激します(笑笑)

夜になっても、夜中になっても息子が帰って来ないので、家族は??となりますが、どうせ友人の家にでも泊まっているのだろうと気にもしません。

翌朝も快晴で、母親は息子の布団をまた干します。《ぼく》はまたもや、ゆるゆるとした安寧な気持ちになりますが、同時にこのまま布団として生きていかなければならないのかという不安を抱きます。ですが、やわらかな陽光の心地よさにはかなわず、

〈干されて陽に当たるのがこんなに心地いいなら、布団のままでもいいかもな・・・〉

などといった、お気楽な思考をしてしまうのでした。

息子は依然として帰って来ず、心配になった家族は警察に捜索届けをだします。ですが、もちろん息子は帰ってきません。というか、息子(になった布団)は実際にはそばにいるし、母親にいたっては、いつ息子が帰って来てもいいようにと、毎日布団を干しているので、毎日息子に触れてさえいるのですが、それに気がつくはずもありません(#´Д`#)

泣きながら布団になった自分を干す母親を見て、《ぼく》はさすがにお気楽な気持ちにはなれなくなります。

そんなとき、にわか雨が降りだします。ですが、悲嘆に暮れた母親はそれに気づきません。《ぼく》はずぶ濡れになります。

しばらくして母親が雨に気づき、畳の上に敷いたビニールシートの上に《ぼく》を取り込みます。ずぶ濡れになった布団を見て、母親は声をあげて泣きます。

「ごめんね、ごめんね・・・」

布団が息子であることなど知るはずもないのに、母親は息子の布団をびしょびしょに濡らしてしまったことに、それが悪い暗示となったのではないか、このせいで息子はもう二度と戻って来ないのではないか・・・という不安に駆られ、絶望感に襲われて激しく泣いたのでした。

母親のそんな姿を見て《ぼく》も泣きます。

「おかあさん、ごめんなさい・・・。心配させて、泣かせてしまって、ごめんなさい・・・」

声にはなりませんが、何度も何度も母親に謝りながら、《ぼく》はずっと泣き続けました。そして、いつしか意識が消えていきました。

気がつくと《ぼく》はずぶ濡れの布団のなかで、自身もずぶ濡れになって元の人間の姿で、そこにいました。

《ぼく》は泣きながら、階下にいる両親のもとへと階段を駆け降りました。

「おかあさん! おとうさん!」


・・・と、

たしか、こんな内容の小説だったと思います。

カフカの『変身』は主人公が虫になってしまって懊悩しますが、ぼくの『布団』は、主人公が布団になってしまっても、日光浴の心地よさに満足感さえ覚えてしまうという・・・

心配性でネガティブなカフカに対し、お気楽でポジティブなぼくの、性格の差が小説に反映された感じなんすかねぇ(*´ω`*)