本日より店内営業再開です!2021年10月01日 13:08

緊急事態宣言が発令されたため、約2か月間、店内営業を中止し、テイクアウトだけの営業をしてきましたが・・・

本日より店内営業を再開します!ヽ(=´▽`=)ノ

ですが、埼玉県は全面解除ではなく、↓のように営業時間や酒類の提供に制限があります。ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いいたしますm(_ _)m




で、久々の本日の日替わり料理なのですが・・・


しめじ入りきんぴらごぼう 230円


れんこんとごぼうの甘酢和え 230円


いわしのつみれ汁 小260円
         中380円


この他にも日替わり料理をご用意してますし・・・


もちろん餃子も準備万端で・・・


皆様のご来店をお待ちしております\(^o^)/



ここからは『サクシネマ』なのですが、

昨年、ぼくは本年度の日本アカデミー作品賞は『ミッドナイトスワン』だとここで予想し・・・


それは見事に的中しました(^o^)V


で、今年の日本アカデミー作品賞なのですが、ぼくはこの作品↓が受賞するのではないかと思っています。


『空白』(2021年)


《空っぽの世界に、光はあるか。》

このコピーが、この映画を端的に表しています。こんなに苦しく悲しい映画を観たのは久しぶりでした。

あらすじをお話しします。


女子中学生の花音(伊東蒼ちゃん)はクラスで目立たない地味な存在で、


担任も「もっと積極性を・・・」と良かれと思って注意をすることが度々でした。


花音の両親は離婚していて、花音は父親の充(古田新太さん)とふたりで暮らしていたのですが、その父親というのが横暴かつ自己中心的な人物で、そのため花音は学校でも家でもオドオドとしていました。


どうして母親とではなく、そんな父親と暮らしているのかというと、母親の翔子(田畑智子さん)は充との夫婦生活のなかでうつ病を発症させてしまっていたからです。


花音は鬱屈とした日々のなかで、ある日、近くの小さなスーパーでマニキュアを万引きしようとして店長の直人(松坂桃李さん)に見つかってしまいます。


はじまりは娘の万引き未遂だった・・・。


直人に手を捕まれ、事務所に連れて行かれた花音は、突如として走ってスーパーの外に逃げ出します。


直人もそれを走って追い、なんとかして逃げ切ろうとした花音は道路に飛び出して走行中の乗用車にはねられてしまい、さらにそこを大型のトラックにひかれて轢死してしまいます(lll ̄□ ̄)


マスコミはこの事件を真実はそっちのけに、自分たちの都合のいいように悪意にまみれた興味本位な報道をし、そのせいで直人のスーパーは客が来なくなります。そのうえ・・・


花音の父親の充には毎度怒鳴られ、


「うちの娘は万引きなんかしてねえんだよ! お前が事務所で変なことしようとしたから、娘は慌てて逃げだしたんじゃねえのかよ!」

と、見聞きしたわけでもないのに、そう言って充は直人を恫喝するのでした。

そんな充でしたので・・・


過激な報道をするマスコミにもこんなふうで、


世間は直人だけでなく、充までも悪者視するようになっていきます。


事故現場で号泣する花音の母親の翔子。


充は万が一娘が万引きをしたなら、それはきっと学校でイジメられ万引きを強要されたに違いないから、イジメがあったのかなかったのかを調査しろと、学校にも怒鳴り散らします。


担任はイジメはなかったことを調べ上げますが、自身に落ち度があったのかも・・・と悩みます。


直人は何度となく充に謝罪するのですが、充はゆるすどころか執拗に直人を追い詰めます。


精神的にまいってしまった直人は、心が崩壊してしまいます。


避けられるはずもないタイミングで飛び出してきた花音をはねてしまった乗用車を運転していた女性も母親を伴って充に謝罪しに行きますが、充はそれも無視してゆるしません。


その女性は何度も充にゆるしを請いに行くのですが、充はけっしてゆるしはせず、結果・・・


その女性は自死してしまいます( ̄□ ̄;)


と、こんなふうに、つらく悲しく腹立たしい出来事ばかりが連続し、観ていて、この物語はどこにどう帰着し、どんな光を見せてくれるのだろう・・・と、冒頭からずっと涙を流しながらそう考えていました。


もちろん、光は・・・、あるのかないのか、こんなに悲しい出来事がすでに起こってしまっているのに、もし光があるのだとしたら、それは何なのか、ぜひぜひ映画をご覧になってください。


それにしても、ここ数年の松坂桃李さんの演技の素晴らしさには目を見張るものがあります。

2019年には『孤狼の血』で最優秀助演男優賞を受賞。
2020年には『新聞記者』で最優秀主演男優賞を受賞。

2021年の今年も、『孤狼の血 LEVEL2』とこの『空白』の両方で非凡な演技を見せてくれており、本年の日本アカデミー賞も松坂桃李さん抜きには進まないこと必至なのですが、


松坂桃李さんは芸名ではなく本名で、《桃李》というのは個性的な名前だなぁと思って調べたところ、それは司馬遷の言葉で

『桃李もの言わざれども下自ら蹊(みち)を成す』

という中国の故事に由来していて、どういう意味かというと、

桃や李(すもも)は何も言わなくてもその花や実に惹かれて人が集まり、その木の下には自然と道ができる

という意味で、つまり、徳のある誰からも好かれる人物になって欲しいという願いが込められているそうです。

ですが、これは父親の言い分で、松坂桃李さんの母親は、

『櫻梅桃李(おうばいとうり)』

という四字熟語を名前の由来としていて、その意味はというと、

桜、梅、桃、李には、それぞれがそれぞれの良さがあって、他者を羨むことも妬むこともなく、それぞれがその良さを活かして咲いているだけでいい

という意味で、つまりは、自分らしさを大事にして欲しいと、母親は息子に願いを込めたわけです。

いやはや、ご両親そろって学と深みのある立派な方で、こんなありがたい名前をつけてもらったら、そりゃそのまま芸名にしますよね

松坂桃李さん、ますますのご活躍を期待しますし、劇場に行くことで応援していきたいと思います(*´ー`)