カレー風味の新玉ねぎのマリネサラダ ― 2021年02月23日 11:23

※酒類の提供はPM7時までです。

本日の日替わり料理は・・・

カレー風味の新玉ねぎのマリネサラダ 250円
カレー味の新玉ねぎのマリネがおいしいんです。それがツナとレタスとベストマッチなんです♪
この他には・・・

ピリ辛3点盛り 280円
(メンマ・茎わかめ・キムチ)
(メンマ・茎わかめ・キムチ)
本日もPM4時半~PM8時(最終入店はPM7時)までの時短営業ですが、心から皆様のお越しをお待ちしております(^-^)
ここからは『サクシネマ』です。
こんなに息苦しく、そして切実に考えさせられる映画は久しぶりに観ました。

『痛くない死に方』(現在公開中)
在宅医療に従事する医師の河田(柄本佑さん)は、いつ何どきに呼び出されるとも知れない気の休まらない日常のなか、未熟ながらも誠実に仕事をこなしていました。
ある日河田の妻は、収入も少なく夜中にも携帯が鳴る暮らしに苛立ち、夫に離婚届を突きつけます。河田が妻にできることは、それを受け入れることだけでした。
そういう状態の河田に、新しい在宅医療希望者が現れます。

それは末期の肺がん患者である大貫敏夫でした。
居心地が悪く、体中チューブだらけにされて延命しているだけの入院生活を嫌い、緩和ケアしながらの在宅医療を望み、病院から河田を紹介された大貫家族でしたが、結局大貫は・・・

苦しみつづけて亡くなってしまいます。
大貫敏夫の娘の智美(坂井真紀さん)は、河田の治療に誠意を感じられず、
「お父さんを殺したのは、病院から連れ戻した私なんですか!? 在宅医療の医師にあなたを選んだ私がいけないんですよね!」
と、河田に行き場のない怒りをぶつけます。
河田は智美のそのときの眼差しと言葉が心に刺さり、在宅医療の先輩医師の長野(奥田瑛二さん)に相談をします。
そのときに河田は、大貫敏夫が死んだのは肺がんのせいではない可能性が高いということを長野に指摘され、病院の紹介状を鵜呑みにしては、心から親身になって大貫敏夫を診ていなかったことを、いまさらながら自覚します。
愕然とする河田。
河田はそのまま長野の元で在宅医師のあるべき姿を勉強することにします。
長野の治療は、医者は病気を診るのではなく人間を診るのだという信念に基づいており、心停止しても患者にやさしく話しかけるほど、親身になって患者に接していました。

心から患者と、その家族に寄り添う長野。
長野の元で働くようになって2年後、河田は大貫敏夫のときと同じ末期の肺がん患者の本多(宇崎竜童さん)の在宅医療を担当することになります。
大貫敏夫のときとは違い、河田は本多と心を通わせながら治療に向き合い・・・

まるで知己の友人のような軽口を
言い合うまでの仲になります。

ですが、最期のときは容赦なく訪れます。
映画館にいた観客は、ぼくや妻といった50代の客は最年少で、60代後半以上のお客さんばかりでした。
ぼくもそうですが、観客は皆、他人事ではない思いでスクリーンに映し出される映像を眺め、考え、ときには笑い、涙し、そして自分や自分に近しい人の最期のときには、どうすべきだろうか・・・という命題を抱えて映画館を出ることになります。
劇中で、心に残ったセリフがあります。
「生きるとは食べることだ」
という長野の言葉です。
チューブの点滴で延命をしているのでは、生きているのではなく、生きさせられていることなのかもしれません。生きるために食べる。それはすなわち、食べるから生きているのです。
自分の口で物を食べるということは、ただの食事ではなく、生きている証なのだと痛感しました。
その食事に関する飲食店という仕事に従事している身のぼくとしては、ただ調理をして報酬を得るのではなく、お客さんにもっと寄り添って調理や接客をするのが《あるべき姿》なのだと思います。
襟を正して仕事に励むいい機会になりました。
この映画を観ようとすすめてくれた妻に感謝です(*´ω`*)