ブロッコリーとシャウエッセンのマヨネーズオーブン焼き2025年08月22日 12:04


本日の日替わり料理は・・・


ブロッコリーとシャウエッセンのマヨネーズオーブン焼き 300円


生でポリポリ♪ガリ味噌きゅうり 280円


厚揚げのタコ焼き風カリカリ焼き 280円


きゅうりの浅漬けサクサク風 230円


にんにく塩ピーマン 180円


ゴーヤチャンプルー 500円


シャウエッセン(焼き or ボイル) 300円


ナスの塩昆布炒め 300円


ナスのカリカリチーズ焼き 300円


舞茸と新玉ねぎのカリカリチーズ焼き 300円


お酒のお供に♪納豆焼きそば(↑塩昆布 or 四川風↓) 500円


長いものホクホクバター醤油焼き 330円



ここからは『サクシネマ』です。

久しぶりに再鑑賞しました。古い白黒映画では、この作品が特別に好きです。


『自転車泥棒』(1950年)


公開当時のポスター


この映画、イタリアの巨匠であるヴィットリオ・デ・シーカ監督の作品で、当時のネオ・レアリズモというイタリアの新しい写実主義の代表たる名作なんですけど、

もうね、

そんな肩書はどうでもいいんです。とにかくせつないんです。写実ですから、1950年ごろの、日本と同じ敗戦国たるイタリアの貧しさや、殺伐さが画面から溢れているんです。


当時のイタリアは貧しく、健康で働きざかりのアントニオでさえもう2年も仕事にありついていませんでした。そんなアントニオにようやく職安から仕事が与えられるのです。それはポスター貼りの仕事で、役所の仕事なので給与や保証も悪くありません。ただ、条件がひとつだけ。それは自転車を保有していることなのでした。


アントニオは自転車は持っているのです。ただ、生活費に困って質屋の質草にしてしまっていたのでした。


アントニオの妻は、ベッドのシーツや、嫁入り道具に持たされていた新品のシーツをお金に換えて、自転車を質屋から取り戻します。


「シーツがなくっても寝られるでしょ。とにかく自転車を取り戻さないと」


どうしよう、どうしようと困ってばかりいるアントニオと対照的に、妻は(女性は)たくましいのでした。それもイタリアの戦後のリアリズムなのかもしれません。


自転車を取り戻したふたり。その笑顔な表情からは《希望》というふた文字が見て取れます。


息子のブルーノは嬉々として自転車を磨きます。


「お父さん、がんばってね♪」

「ああ。もちろんだよ」


この貧しき家族に一条の光が差し込んでおり、まだ何も与えてくれてはいなくてもその光は家族を笑顔にし、空腹さえも忘れさせてくれるほどの効力を発していました。希望が人間の活力たる瞬間です。


アントニオは張り切って仕事を始めます。妻子に、いまより少しでもいい暮らしを与えてやりたい。アントニオはその一心だけでした。


なのに・・・


作業中に自転車を盗まれてしまうのです!ヽ(#゚Д゚)ノ


追いかけたのですが、追いつけず・・・


「自転車を盗まれてしまった・・・」


なんとしてでも自転車を取り返さないと仕事を失ってしまう・・・。ここからは死にものぐるいで自転車を探すアントニオと息子くんブルーノの姿になるのですが・・・


どしゃ降りのなかでも自転車(と盗んだ男)を探し・・・


いろいろあってようやく自転車を盗んだ男を見つけ出しても、当然もう自転車はなく、証拠がないので警察にも、


「気持ちはわかるけど、あの男を犯人として逮捕するのは難しい。それどころか、これ以上騒ぎを大きくすると名誉棄損であなたが訴えられてしまうかもしれません」

そう言われてしまい・・・


途方に暮れるアントニオと、そんな父親を心配げに仰ぎ見るブルーノ。


そして、このあとにせつなすぎる事態になるのですが・・・。


だいぶ前に観たときも泣けてしまったのですが、今回もやはり泣けてしまいました。ようやく得た仕事を、心無い男の盗難で失職の危機にさらされ、そのことで家族を不安にさせ、自転車を捜索中にも戦後の貧しき国民たちの対応は冷ややかで、つい息子に「うるさいな!」とかあたってしまっては反省し、警察にも見放され、もうどうしたらいいのかわからなくなってしまったアントニオに自分を投影してしまい、隣にいるブルーノにぼくの息子(や娘)を写し見てしまったのです。


親は子供を不安にさせたくなく、そして自身の無様な姿を見せたくないものです。ぼくはまさにアントニオでした。ですが、子供たちはそんな父親のもとでもしっかりと成人し、ぼくの何倍も、いや何十倍も立派な社会人になってくれています。


この『自転車泥棒』は、どのシーンもぼくの心の琴線に触れてくる、ぼくが生まれる前に製作された名作です。イタリアは盗難(ひったくり)やスリが多いと聞きます。行ったことがないので、実際にそうなのかどうかは知らないのですが、この映画のこともあって、イタリアでは肌身離さずでいないとな・・・と思っている自分がいます。といっても、イタリアに旅行する予定などないんですけどね(*´艸`*)