納豆餃子 ― 2024年10月23日 11:40
馴染みのお客さんのリクエストで、本日から数日間ご提供予定です。

納豆餃子 350円

包む前の納豆餃子の具
ここからは『サクシネマ』です。
これは実話ベースの、緊迫感あふれるホロコースト映画です。

『ウォーキング・ウィズ・エネミー / ナチスになりすました男』(2013年)
舞台は1944年のハンガリー。ナチスドイツがハンガリーに侵攻し、ドイツだけでなくハンガリーでもユダヤ人狩りを推し進めようとしていたときのことです。
ユダヤ人への差別はここハンガリーでも存在していましたが、それでもこのときはまだ普通の幸福は享受できていたのですけど、ナチスドイツが侵攻してからはそれもできなくなってしまいます。
ユダヤ人青年は強制労働に駆り出され、若い男がいなくなった残りの家族は、強制収容所送りにされてしまう始末。

ナチスと同じファシズム主義なハンガリー矢十字党の党員は、ナチスの後ろ盾を笠に着て、やりたい放題(>_<)

ハンガリー国内におけるSS(ナチス親衛隊)の威武は絶対的なものでした。
同胞が続々と収容所送りや、路上で殺害されていくのを見かねたエレク青年は、死んでいたSSの軍服を脱がし、自身がそれを着てSSになりすますことで、多くのユダヤ人を救おうとするのですが・・・。

SSに扮するエレク(右から2人目)と、志を共にしてSSを装うユダヤ人の仲間たち。
いやはや、何回も矢十字党の党員や、本物のSSにバレやしないかとヒヤヒヤしましたし、何よりも、無情な殺され方をしていくユダヤ人の方々のシーンを観るのは辛かったです(T_T)
劇中のエレクという人物のモデルは、ユダヤ人のあいだでは伝説的な人物であるピンチャス・ティボル・ローゼンバウム氏で、この人のおかげで何千人ものユダヤ人が命を救われたそうです。

ピンチャス・ティボル・ローゼンバウム。
エレクがその正体をバレることなく終戦を迎えられるのかどうかは、ぜひ映画をご覧ください。
ですが、ホロコースト物はやはり心が痛みますね。子供の前で母親が銃殺されるシーンや、大量殺人のためのガス室の描写などもあり、命令のもととはいえ、人間はここまで悪に徹することができるのかと、心底恐ろしくなりました。
多くのユダヤ人救出にはハンガリーのスイス領事館の協力もあり、当時のハンガリーの国情を知る意味でも、この映画を鑑賞する意味や価値はあると思いますので、興味を覚えた方はぜひです。