特製マカロニサラダ2020年07月23日 11:25

本日の日替わり料理は、一度食べた方はほぼほぼリピートしているこの料理です。


    特製マカロニサラダ 250円


わかりやすくマカロニサラダというネーミングにしていますが、実際はマカロニではなく、蝶ネクタイに似た形のファルファッレというパスタを使っています。


        ファルファッレ


このファルファッレは、羽にあたる薄い部分は柔らかいのに、中心部は歯ごたえが残っているという、独特の食感が持ち味のパスタです。

売り切れ必至なので、早い者勝ちですよ~(^o^)



今日の『サクシネマ』はホロコーストの映画をご紹介します。

ナチス支配時代のドイツを描いた映画は、ユダヤ人が主たる役割を果たしている物がたいていですが、この映画はその時代のドイツ民間人を描いています。


 『ヒトラーへの285枚の葉書』(2016年)


こういう邦題がつけられているこの映画、285枚の葉書は1枚もヒトラーには届きはしません(lll ̄□ ̄)

実話の映画化なんです、これ。

とある中年夫婦のもとに、ドイツ兵士として戦線に赴いていたひとり息子の死を報せる通知が届きます。

夫であるオットー(ブレンダン・グリーソン)は、ナチ党員とその家族はいばってばかりで仕事を怠けてばかりいることや、

ナチスがユダヤ人狩りをするまでは普通にいっしょに暮らしていたのに、報奨金目当てでそれを密告するドイツ人や、

そうして見つかってしまったユダヤ人に対する、ナチスの無情な迫害ぶりをずっと目の当りにしてきて、常々、

〈ヒトラー総統も、ナチスも、これは何かおかしい・・・〉

という思いを抱いていたのですが、ひとり息子があっけなく戦死したことで、内包していたその疑念がとうとう破裂してしまうのですヽ(#`Д´#)ノ

で、どうしたのかというと、


 オットーは葉書に、こんな文言を書き記します。


《総統は私の息子を殺した。あなたの息子も殺されるだろう》

で、その葉書を人知れず、とあるビルの階段にそっと置くのです。

つまり、ヒトラーへの葉書ではなく、ヒトラーを盲信しているドイツの民間人に向けて、その意識を変えようと仕向けたのです。

ナチスに見つかれば、拷問のうえに死刑なのは必至であるその行為を、オットーはつづけます。文言をいろいろ変え、あちこちの場所に葉書を置き歩くオットー。

妻のアンナ(エマ・トンプソン)は、夫のその危険な行為を制止したりはしませんでした。思いは夫と同様だったからです。


  アンナ役のエマ・トンプソンの表情からは、


 何も言葉にしなくても、
   彼女の気持ちが伝わってくる名演でした。


オットーがあちこちに置いた葉書は、そのほとんど(267枚。回収されなかったのはたった18枚)が、それを拾った市民から地元の警部のもとに届けられました。

警部はナチ親衛隊の大佐からプレッシャーをかけられ、事件の早期解決に動きます。

オットーは葉書を置いてその場を去ろうとしたところを見られて追いかけられたり、そのせいで似顔絵が作成されたりし、それまで渡っていた《危険な橋》はますますその危険さを増していき・・・。

オットーとアンナの義憤の行く末はどうなるのでしょう。


前述したように、オットーの心の声はひとつもヒトラーには届きませんでした。その葉書を拾った市民は、オットーの心の声の一部を聞いただけで、オットーの思いをほぼ漏れなく聞いたのは、自分の元に集まった267枚の葉書を読んだその警部だけです。

その警部が、それを読み、何を感じ、そしてどうしたのか・・・。

正義と、それを貫く覚悟を教えられる映画でした。テーマは重いですが興味を覚えた方はぜひご覧になってみてください。


ところで、

映画でオットーが書いていた葉書は、片面がモノクロの風景写真になったようなポストカードでしたが、

例えばこんなポストカードだったら・・・


  意識改革の重々しい文言ではなく、
    一発ギャグしか書けませんね(^o^;)