レタス IN ポテトサラダ2019年12月18日 12:33

本日の日替わり料理は、初登場のこの2品です。


   レタス IN ポテトサラダ 250円


自家製ポテトサラダにシャキシャキのレタスを和えた1品です♪

もう1品は、甘酢で和えてヘルシーな・・・


  キャベツとちくわの甘酢和え 180円


今宵は、緑色が鮮やかなこの日替わり2品 + 餃子でいかがでしょうか(●^o^●)



ここからは『サクシネマ』ですが、

数日前に、ぼくの《特選》の映画として・・・


『わたしは、ダニエル・ブレイク』(2017年)


をご紹介しましたが、この映画の監督であるケン・ローチの最新作の・・・


      『家族を想うとき』


を、昨日の定休日に有楽町で観て来ました。

『わたしは、ダニエル・ブレイク』では、国の社会保障制度の矛盾と、広がる格差社会をテーマにしていましたが、

今回の『家族を想うとき』は、ITに支配されているがゆえに、家族の絆が希薄になり、崩壊し、さらにはワーキングプアになっている現状をテーマにしています。


↑の画像の一男一女の4人家族がいます。

父親のリッキーは長年建設業の下働きをしていたのですが、賃金が安く、これから子供たちにかかる出費も増えていくので、一念発起して配送事業のフランチャイズに加盟し、個人事業主になります。

荷物1個いくらで、やったらやっただけ儲かるやりがいのある仕事だ・・・という言葉に魅力を感じたものの、

配送車を本部からレンタルすると割高になるので、奥さんが仕事で使っている自家用車を売り、それを頭金にして配送車をローンで購入するリッキー。

2年もがんばれば、借金も返せるし、家の購入だって夢ではない。そう家族に話して始めたのですが・・・

持たされている端末(スキャナー)のせいで、本部に居場所も時間もすべて把握され、時間にしばられた配送業務を余儀なくされます。


センターの責任者に何かにつけうるさく命じられ、


   娘に配達を手伝ってもらったら・・・
 

「そういうのは規則違反だからダメだ」

と、注意されてしまいます。これでは事業主なのだか、ただの契約社員なのだかわかりません。

トラブルが起きて配送ができなくなれば罰金が課せられ、暴漢に襲われてケガをしても、こういうときだけ社員ではなく個人事業主なので、保証もしてもらえず、暴漢に壊された端末の費用も請求されてしまう始末。

借金はかさみ、家族との時間も削られ、1日14時間、週6日勤務という、とにかく仕事に追われるリッキー。

奥さんはというと、仕事で使っていた車を処分したために、


  訪問介護のパートの仕事もたいへんになり、


介護者の面倒を親身になってしても、会社は交通費も自腹で、超過した時間外手当ても払わず、だというのに、人手不足を理由に基準労働時間を守ろうとしません。

夫婦共働きで、目一杯働いているにもかかわらず、経済的にも体力的にも疲弊していくリッキー夫妻。

次第に口論も増え・・・


 以前は貧しいながらも楽しい我が家だったのに、


息子は反抗するようになり、不登校や、社会的な問題行動を起こすようになるし、

娘は不安感から不眠症になります。

家族のためのしあわせを思って始めた個人事業主の仕事が・・・


       家族を崩壊させ、


家族の理性をも崩壊させていきます。


 暴漢に襲われてケガをした夫に
  冷酷な言葉を投げかけるセンターの責任者を
    怒鳴りつけるリッキーの妻。


妻はこのあと、そこが病院の待合室でたくさんの他人がいる前だというのに、

「私は人を介護する仕事をしているのに、あんなに汚い言葉で人を罵ってしまった。ああ、私はなんてことを・・・」

と、声をあげて泣き崩れてしまうのです(TдT)

腫らした顔と折れた肋骨のリッキーは妻を慰めます。そんなふたりを、同情顔で見つめるだけでじっとしたままの待合室の病人たち・・・。

現実の冷淡さと悲哀が映画の全体を占め、なんともいえない重苦しい心持ちで映画館を出ました。

お金は必要だけど、お金は何かを代償にして手に入れなければならず、現代社会は生活を豊かにはしても、心は豊かにしてはくれない仕組みになりつつある・・・と感じさせられる映画でした。

さて、

リッキーの家族はこのあと、どうなっていくのでしょう?

ラストが、え???という感じで、

これについて、観た人といろいろ語り合いたい気持ちになりますし、それがケン・ローチ監督の狙いなのかもしれません。

〈もっと家族との時間をたいせつにし、家族をよろこばせてあげないとなぁ・・・〉

そう家族を想ったアナタはぜひ・・・


家族のために餃子を買って帰ってください(^_-)-☆

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