ニラのユッケ風2022年04月06日 12:25




『翠ジンソーダで気分スイッチ!』
   キャンペーン実施中♪


本日の日替わり料理は・・・


ニラのユッケ風 260円


棒々鶏(バンバンジー) 300円


特製とり皮ポン酢 220円
         330円


きゅうりの浅漬けサクサク風 220円


皆様も当店も、今日も楽しい1日でありますように(*´ー`)



ここからは『サクシネマ』です。

これはイランの映画で、アカデミー賞の外国語映画賞を獲得した、リアリティーあふれるヒューマンドラマです。


『別離』(2011年)


テヘランに住むナデルとシミンの夫妻。ふたりには11歳の娘テルメーがいて、妻のシミンはテルメーの将来のためにレベルの高い国外の教育を受けさせたいと考えています。そのために苦労して渡航許可証を手に入れたのですが、夫のナデルはそれに反対しています。


というのも、ナデルにはアルツハイマーの父親がおり、面倒を看ていたからです。


高齢なうえにアルツハイマーな父に国外移住はムリだというのがナデルの言い分でしたが、シミンはもう何年も夫といっしょの介護な生活の日々に、これからもこんな人生をつづけるのだろうか、娘のためにも自分のためにも国外に移住したいと願い、半ば強引にそれを実行しようとしたのです。


娘のテルマー。


渡航許可証の失効期限が迫っているので焦ったシミンは、家庭裁判所に離婚を申請しますが、イランの法律では離婚するに足る理由がないと離婚は認められないようで、ふたりの場合では離婚は認められないと言われてしまいます。


「では、私たちはどうすればいいのですか?」


じゃ、もういままでどおりに暮らすしかないか・・・とはならず、モメてふたりの心が離れてしまったので、シミンは実家に戻ることにします。

というわけで、

ナデルはテルマーと暮らしながら、父親の介護もしないといけなくなります。ナデルが仕事に、テルマーは学校に行っている間は、父親を放っておけないので、ヘルパーとして・・・


ラジエーという子連れの女性を雇いました。


じつはラジエーの夫は気性が荒く、そのせいで失職中なうえに金貸しから訴えられていて、近々にお金が必要なのでした。なのでラジエーは妊娠中にも関わらず、片道2時間以上もかけてヘルパーを始めたのです。


ラジエーはヘルパーをしている時間中にもかかわらず産科を受診に行くために、勝手に外出してしまうナデルの父をベッドに拘束して出かけます。そのことがナデルにバレてしまい、激怒したナデルは即刻の解雇を申し付け、家から追い出そうとしました。ですがラジエーが反論して家から出ようとしません。押し問答の末に、ナデルはラジエーを押し出すかたちで玄関の外にやったところ、ラジエーは転んでしまいます。


ラジエーは流産してしまいました(lll ̄□ ̄)


そのことを聞き知ったナデルは急いでラジエーのいる病院に向かいます。そこには例の気性の荒いラジエーの夫がおり、モメにモメて、ついには裁判沙汰になります。


怒り狂うラジエーの夫。


裁判で状況や事実の確認をしていくうちに、それぞれがついていた嘘が明らかになっていきます。その嘘のしわよせは、まだ子供であるテルマーを苦悩させ、ラジエーの幼い娘すらも無関係ではおかなくなり・・・。


出演者全員の演技が素晴らしく、とくにテルマーが落とすひとすじの涙には、親の問題が子供にどれほどの悲しみを与えるかが伝わってきました。


地味ですが、考えさせられる作品でした。映画のなかで、イスラム教徒の女性は髪を隠さなければならないという以外に、親族以外の異性に触れてはいけないことや、コーランに手を乗せると嘘をつけない(嘘をつくと天罰を受ける)ことなどを知りました。


映画を観ていて、国のアイデンティティの違いや宗教の違いは、それを心から理解するのはなかなか難しいだろうなと感じました。だからこそ大きな諍いが起きてしまうのでしょう。まさにいまのように・・・。


とにかくが世界が平和であって欲しいです。