豆腐のピリ辛肉味噌煮2019年03月08日 13:22

本日の日替わり料理は・・・


   豆腐のピリ辛肉味噌煮 250円


間違いなくおいしいので、オススメです(^-^)



さてさて、

今年は日本でラグビーのW杯がありますが、

先日観たのが実話の映画化の・・・


   『インビクタス/負けざる者たち』


モーガン・フリーマンが演じるのは南アフリカ元大統領のネルソン・マンデラです。

この役は、マンデラ元大統領自身から監督のクリント・イーストウッドに、

「私の役は、ぜひモーガン・フリーマン氏にやっていただきたいのですが・・・

と、直々のご指名があったといいます。


 握手を交わすモーガン・フリーマン(左)と
       ネルソン・マンデラ元大統領(右)


物語は、反アパルトヘイト運動を先導したことで国家反逆罪で終身刑となり、27年間も収監されていたネルソン・マンデラが、解放後大統領になったばかりのところから始まります。


ここでまず、アパルトヘイト(人種隔離政策)について、ちょっと記述しておきたいのですが、

社会の授業で習った南アフリカのこのアパルトヘイトですけど、白人と黒人を隔離するよう規制した差別的政策だということは知っていても、それについての詳しいことまではよく知らなかったので、この映画を観た機会に、くわしく調べてみました。


誰もがご存知のように、アフリカ大陸というのはヨーロッパの列強諸国の植民地だったという黒歴史があります。その流れで、多くの白人が入植していました。

南アフリカは金の世界的産地ですから、なおのこと白人の入植者が多かったわけです。

そして1948年になると、権力を持った白人系住民が「白人と黒人がごっちゃにならないように、法律で明確に隔離しようぜ」と言い出し、それを法律化したのです。

《白人と黒人が》と書きましたが、くわしくは4つに大別されていました。

・白人
・黒人
・カラード(混血民)
・アジア人

ですので、当時に私たち日本人が当時そこに住んでいたなら、《アジア人》枠に入れられていたわけです。

アパルトヘイトには、この4つに分類された人種は、異なる人種との婚姻を禁止する法律がありましたし、

住居区はこの4つの人種で区分けされ、非ヨーロッパ人は不毛な土地で過密に暮すことを余儀なくされていました(-_-;)

その後も、このアパルトヘイトの関連法案が次々に成立し、人種差別はより明確に、悲惨になっていくのです。


       黒人居住区の一例。


しかし、白人すべてが悪者なのではなく、なかにはこれでは白人以外の人々がかわいそすぎる・・・と思った少数の白人たちが黒人を支援したりして、

抗議デモやストライキ、

蜂起行動などの暴動が起こったりもし、

アパルトヘイトをなくさないまでも、規制を緩和するよう訴える白人の政治家が現われたりと、

いろいろあった流れのなか、

アパルトヘイトが世界からも非難・制裁を受けるようになり、1994年にようやくアパルトヘイト(人種隔離政策)は廃止に至るのですが、

1948年から1994年まで半世紀近くつづいた人種差別政策は(実際はアパルトヘイトが法制化される前にも、白人と黒人を差別する法律は存在していた)、それが廃止されたからといっても、国民に根付いた人種差別意識と、白人と非白人との反感・対立は消えることはなく、

就任したばかりのマンデラ大統領は、

〈どうしたらこの国をひとつにできるのだろう・・・〉

と、そればかりを考え、不眠不休で公務にあたっていたのです(実際、過労で倒れたりします)。

映画ではそんな働きづめのマンデラ大統領に部下が、

「少しはお休みを取られてはいかがですか?」

と進言するのですが、マンデラは、

「休みはもう27年分取った」

と言って、公務を休もうとしません。

で、マンデラ大統領が考えたのは、2年後に開催される自国でのラグビーW杯で、南アフリカ代表が優勝すれば国民がひとつになれるに違いないということでした。

マンデラは劇中でこう言っています。

「スポーツは世界共通の言語だ。もしW杯で代表チームが優勝すれば、私のどんな演説よりも国民の心に響くに違いない」

その言葉、まずぼくの心に響きました(*´ー`)

スポーツは世界共通の言語・・・。

まったくその通りですよね。

いまや利益優先で商業主義に成り果ててしまったオリンピックは、そもそも言語や宗教が違う国同士でも、スポーツを通して競い合い、おたがいを理解し合い、それが平和へと結実させるために行われていたはずなのに・・・。

ですが、

そのマンデラ大統領の計画は、容易ではありませんでした。

というのも、南アフリカの大多数を占める黒人が好きなスポーツはサッカーであり、ラグビーは白人社会の象徴的スポーツで人気がなく、国際試合でも、南アフリカに住む黒人は他国を応援していたほどの状況だったので、当然当時の南アフリカ・ラグビー代表は弱小だったからです。

だけどもだけども、

マンデラ大統領が自ら代表チームに激を飛ばし、いっしょにこの国をひとつにしようじゃないか、という気持ちを伝えたところ・・・

もうこれは事実なので、隠してもしかたがないので言いますが、

優勝できたんです!ヽ(=´▽`=)ノ

この映画はその奇跡の軌跡を描いたもので、映画タイトルの《インビクタス》とはラテン語で《屈服しない》という意味です。

マンデラ元大統領の27年間の投獄生活を支えたのは、ウィリアム・アーネスト・ヘンリーの『インビクタス』という詩だったそうです。

それはこんな詩です。


私を覆う漆黒の夜
鉄格子にひそむ奈落の闇
私はあらゆる神に感謝する
我が魂が征服されぬことを
無残な状況においてさえ
私はひるみも叫びもしなかった
運命に打ちのめされ
血を流しても
決して屈服はしない
激しい怒りと涙の彼方に
恐ろしい死が浮かび上がる
だが、長きにわたる脅しを受けてもなお
私は何ひとつ恐れはしない
門がいかに狭かろうと
いかなる罰に苦しめられようと
私が我が運命の支配者
私が我が魂の指揮官なのだ


マンデラ元大統領はこの詩を心の支えにし、獄中の27年間ずっと政治・経済・心理学etc・・・を書物で勉強し、

そして、大統領となり、

国民をひとつにするために不眠不休で闘ったのです。

インビクタス。いかなる困難にも屈服することなく・・・。

オススメですので、ご覧になってみてください(*´ー`)